社会不適合者は病気か?

社会不適合者は病気か?

みんなおかしいんだよ

社会不適合者は医学用語ではありませんし、はっきりとした定義のない存在です。しかし、様々な例を思い浮かべると「社会、あるいは周囲の人と協調して生活できない人」という意味合いだと考えられます。

では、その原因は何なのでしょうか?
誰しも、できることなら社会とうまくやって行きたいと望んでいるはずです。
それが出来ないのなぜでしょうか。

 

本人のひねくれた性格や、ワガママ、甘えが原因でしょうか。実際にそれで片付けられる場合もあります。「引きこもりは甘えているだけだから、直すには無一文で家を追い出せ」とかそういう議論です。
確かに、本人の頑張り次第で、対人スキルは向上します。また、心の持ちようで受け流せることも多いですし、完全に適応出来なくても、なんとかギリギリやれている人も多いはずです。

 

とはいえ、本人の努力では埋められない状況もあります。
まずは、医療の領域で治療の対象となる疾患がある場合です。言わば、病気の場合です。
統合失調症・躁うつ病・パニック障害などで通常の社会生活が送れない人は大勢いますが、これらは薬物治療やカウンセリングが必要になってきます。社会復帰に関しても家族や職場の理解が必要です。
また、病気と言えるか議論があると思いますが、発達障害も社会不適合の原因になります。自閉症/アスペルガー症候群、学習障害、注意欠陥・多動性障害などが最近になって一般に知られるようになって来ました。
うつ病などと違って、まだ一般には理解が広まっていないことも多く、単にKYな人(アスペルガー症候群)だとか、努力不足(学習障害)だとか、で片付けられることも多いですが、これは脳のある部分の機能障害によって現れる症状で、努力で克服することが難しい面もあります。社会生活を送るには周囲の理解と支援が必要になってきます。
ただし、発達障害の診断は専門医でも難しいといいます。どこまでが正常で、どこまでが発達障害なのか。線引ははっきりしているわけではありません。

 

さらに、パーソナリティ障害(人格障害)という精神疾患もあります。病的な個性により大多数の人とは違う反応や行動をすることで本人が苦しんでいたり、周りが困っているケースに診断されますが、これも正常と異常の線引がはっきりしません。

 

そもそも、世の中に完璧な人間はいませんし、そういう意味で、すべての人は病気であると言うこともできます。
反面、病気や障害も個性と捉えれば、すべての人は正常だと言うこともできます。

 

以上を考えると、社会不適合者は病気と言えるかどうかの判断は非常に難しく、踏み込んで考えると複雑すぎて出口が見えません。どっちとも言えるし、どちらとも言えません。
だたし、社会不適合者には本人の努力と共に、社会の支援と理解が必要であることは間違いなさそうです。